Lunascape では、日本のユーザー向けの日本語BBSと海外ユーザー向けの英語BBS の2つの BBS を運営しています。品質管理部では、これらBBSに投稿いただいた内容を製品向上の参考とするために、投稿内容の精査・再現確認を行い、時には仕様変更への材料とさせていただいています。
今回は、日本と海外の BBS の投稿内容から、日本のユーザーと海外のユーザーの要望についての違いをお伝えしたいと思います。
さて、いきなりたとえ話となりますが、海外のレストランでステーキをオーダーする際は、肉の焼き加減、ソースの種類、数種類の付け合わせ、追加のセットの指定など、多数のオプションから自由に選んでオーダーすることが出来ます。メニューに載っている写真通りに食事が出てくるというわけではなく、顧客の希望に合わせて、細かく対応するサービスが根付いているのでしょう。海外のユーザーにとってのサービスとは、顧客のニーズに合わせて柔軟に対応するという姿勢であるという捉え方です。
Lunascape の海外 BBS でも同じようなステーキのたとえのような方向性が見えてきます。海外 BBS の投稿内容として多いものは、使い勝手についてのお問い合わせです。
「A という使い方をしたいのだが、Lunascape では可能か?」「B という使い方をしたいのだが、どうして Lunascape では C という使い方しかできないのか」などです。機能の妥当性を追求するよりも、サービスとしてのBBS を利用し、むしろ自身が使う上での利便性や満足度の向上に向けたお問い合わせが多い印象です。
個別の機能の集まりによって仕様が成り立っている以上、各機能と仕様の整合性を持たせるためには、安易に機能やデザインの個別変更を行うことは簡単ではありません。また、個別変更により、全体の変更が必要となってくることもあります。変更する機能やエリア、デザインが多くなると、すでに使い慣れたユーザーにとってかえって利便性が下がってしまう可能性を含んでいるため、仕様の全体のバランスを考慮した上で、慎重な対応が要求さされるからです。
しかし、このようなユーザーの要望に、使い勝手が向上するヒントが隠されていることも事実です。
Lunascape の性格上、ユーザーの多くは他のブラウザからの乗り換えとなります。これまでのブラウザで慣れた使い方で、違和感なく Lunascape に乗り換えていただくためには、このようなユーザーの生の声を BBS から吸収できることは、非常に重要なことなのです。
また、同じような意図の投稿が続いた場合、ユーザーの要望度の高さを知ることができます。前述の通り、大多数のユーザーにとっても必要な変更であるのかそうでないのかを知る貴重な意見となるからです。
(もちろん、同一ユーザーが同じ要望を繰り返している場合もあるので注意は必要ですが)
大企業によくみられる姿勢のような「バグではないので、仕様です」の一言で片づけてしまうのではなく、Lunascape は小回りの効いた開発で、いただいたご要望をより的確に仕様に盛り込める努力を継続していきます。
これに対して、日本 BBS での投稿の方向性としては、バグに直結する機能の妥当性やダイレクトな不具合報告が多いです。
たとえば、日本車や日本製の電化製品が代表となりますが、日本製の製品が海外で高く評価されている大きな要因として、壊れにくい・高機能といった点がしばしば注目されます。日本のユーザーは、高い技術を持った日本製品に囲まれ、日本製品の高い品質に日々触れているため、知らず知らずのうちに製品についての鋭い眼と高い問題意識を持ち合わせているのでしょう。
「こう使いたい」という内容よりも、「ここが使えない」といったお問い合わせが多いことの理由が、ここにあるように感じています。
こうした背景からか、日本 BBS への投稿では、動かない・使えないという内容が占める率が高いように思います。さらに、投稿の中には私たちが思いもよらないエリアや機能に言及したものも多いようです。
複数のアプリケーションがインストールされている環境や、アドオンの組み合わせなどにより、ユーザー環境は無数に存在します。社内の検証環境では再現しない案件も少なからずありますが、再現しづらい案件について、高い問題意識と深い知識を踏まえつつ、不具合の再現方法や可能性について、ユーザー同士で情報を提供しあう現状が日本 BBS の特徴と言えるでしょう。
これは本来、ユーザーフォーラムの形に近い運用と言えるかもしれません。
Lunascape は国産ブラウザです。鋭い視点や問題意識がより高い日本のユーザーにより広く触っていただき、多くの疑問点・問題点を挙げていただくことで、より良い製品品質を持ち合わせることが出来ると考えています。
最後に。
今回記したように、日本 BBS と海外 BBS の投稿内容の傾向は異なりますが、どちらも、Lunascape の品質向上には重要なエッセンスです。
投稿された内容を上手く製品に活かす姿勢を今後も続けていることにより、Lunascape はユーザーと共に育っていく製品となることを目指し、これからも走り続けます。
今後とも、Lunascape をよろしくお願いします。
品質管理部
Posted
2010/2/19 14:04
by
soushi